小型メカニカルキーボード NUTYPE F1のレビュー
せっかく買ったのでこいつを使って仕事もできたらいいなと思い、眠っていたMicrosoft Universal Mobile Keyboadを引っ張り出したところ、バッテリーが死んでいて電源に繋いだままでないと使えない状態になっていた。
で、色々悩んだ結果メカニカルキーボードのNutype F1を買うことにした。
選んだ理由は大体こんな感じ。
- メカニカルキーボードだけれども小型。
- キャリングケースがついていて、それにタブレットを立てかけて作業できるように工夫されている。
- Bluetoothで3台のデバイスとペアリングできる。
- 打鍵感が良さそう(現物がないので試せない)
Keycron K3とも迷ったけれど、そちらは発売されるのが来年の1月で待てなかった。
公式サイトで注文し、3日程度で届いた。
軸(スイッチ)について
注文時に、白、赤、茶の3つから選べる。選んだ軸によって打鍵感やタイピング音が変わってくるという。
メカニカルキーボードは初めてで、議事録取りにも使いたかったので音が静かだという茶軸を選んだ。
赤軸もラインナップにあるけれど、このキーボードに関して言えば一般的な赤軸、茶軸と特徴が入れ替わっており、赤軸は茶軸と白軸の中間らしい。(初心者なのでよくわかりません)
音が気になる人は公式サイトにそれぞれの打鍵音の比較があるので、それを聞いて決めるのが良いと思う。
レイアウトについて
注文時に複数のレイアウトの中から選択できるが、すでに持っているキーボードと合わせて日本語のJISにした。
このキーボードはMacbookのキーボードの上に置いて使うことを想定されており、キーボードの上に載せても下のキーが反応しないように特別な形の足がついている。レイアウトによって足の位置が違うらしく、英語キーボードの上に乗せて使いたい人は英語レイアウトを、日本語キーボードに載せたい場合は日本語レイアウトを選ぶ必要があるようだ。
家にある日本語のApple Keyboardの上にも問題なく載せることができた。
というわけで、モバイル用のつもりが普通に家のメインのキーボードとして活躍することになった。
Windowsでの使用
このキーボードはMac向けのレイアウトになっているが、Surface Proにも対応していると謳われている。
実際にSurface Proのタイプカバー(これも日本語配列)の上に載るか試してみたところ、キーが干渉しないように載せるためには少しずらす必要があった。
「かな」「英数」キーはWindowsの場合、IMEを使っている限りは反応するが、ATOKでは反応しない。Bootcamp上にインストールされたwindowsではATOKでも「かな」「英数」キーが問題なく認識された。そこでSurfaceにBootcamp用のApple Keyboard用ドライバを入れてみたが、やはりIMEの時しか認識されなかった。
Windows 機しか持っていない場合にこのキーボードを選ぶ場合、上記の制限があることを気をつけておくと良いと思う。
足りないキーについて
日本語レイアウトではESCキーが省略されており、代わりにFn+←キーにESCの機能がアサインされている。それはそれでいいのだけれど、Fn+↑はPageUP、Fn+↓はPageDown、Fn+→はEndがアサインされているのにFn+←がHomeではないのが地味に不便だなあと思っていたら、cmd+←でHomeにできることを最近気づいた。PageUp、PageDown、Endもcmdとの組み合わせでいけた。
ESCについてはなかなか慣れず、つい1を押してしまう。Fn+Tabとか近いキーでアサインできると良いんだけど…
実際に使ってみて
で実際の使用感はというと、上記のいろいろな不満を我慢できるぐらいには快適に使えている。これまではSurfaceのタイプカバーやApple Keyboardの浅いキーストロークしか知らなかった自分にとって全く新しい世界。これまでよりもかなりキーストロークが深くなったにもかかわらず、長時間タイピングしていても苦にならない。むしろずっとこのキーボードで文字を打ち続けていたいという不思議な感覚がある。
実際に会議で議事録を取ってみたが、このキーボードとiPadの組み合わせははっきり言って最強だった。しっかりした打鍵感で高速にタイピングできる上、iPadのライブ変換も軽量かつ高速で、打ち直しのために会議についていけなくなることも殆どなかった。正直なところ打鍵音はわりと気になったけれど、文章を打つだけならこのキーボードとiPadの組み合わせの方がノートPCよりも生産性が高いのではないか。
重さ
公式では350gとされているけれど、実際にはかりで計ったら414gだった。日本語レイアウトだから?そういうわけで、iPad Air 4と同じぐらいの重さなので結構ずっしりくる。さらにキャリングケースが200g以上あるため、iPadと一緒に持ち運んだ場合に1kgを超えてしまう。
surface proとiPad airとNutype F1(キーボード)をリュックに入れて移動しているがめちゃくちゃ重い。多分ipadのケースとキーボードのカバーとsurfaceのタイプカバーの重さだけで裸のsurface一台分くらいある。電車の向かいの席ででかいmacbook proを開いている人がいるけど多分この人の方が荷物軽い
— ム (@korora) 2020年11月30日
このようなジレンマに陥ってしまうわけだけれども、それが嫌ならば200g程度の安いモバイルキーボードを買えば良いという話でもある。それに、電池抜きで530gあるのにモバイルに最適と謳っているHHKBを持ち歩いているガチな人と比べればまだ軽い方である。それでも極限まで身軽になりたいというのならば、我々は裸族*1になるしかないのだろう。
結論としてはこのキーボードはオススメだけれども、そんなには軽くないよというところだろうか。Bluetoothで3台ペアリングできる上有線接続もできるのは便利だし、接続も安定している。MacやiPadを含む複数のデバイスを持ってるなら手元で切り替えて使えるのでおすすめ。職場にも持っていってサクッとUSBで繋いで使えるので、打鍵環境を統一できるのは大きなアドバンテージだと思う。