おれだけWindows

おれ以外全員Macなんだよ

ONYX BOOX Note2を買った

突然だがEインクタブレットを買った。

www.boox.com

ONYXのBOOX Note2。いわゆる電子ペーパータブレットで、画面が紙っぽくて目に優しい。 ただしモノクロ。カラーの電子ペーパーもあるらしいけれど、2020年7月現在では実用化はほぼされていない。

電子ペーパーは、仕事でドキュメントを何百ページも読まなきゃいけない事があって辛い思いをしてからずっと気になっていた。 PCやスマホの画面で延々と文章を読むのは結構辛い。多分もう40代だからだ。 結論から先に言うと、液晶画面をブルーレイカット眼鏡もかけずに何十時間見つめていてもへっちゃらな若者はiPadで全く問題ない。iPadは薄くて軽いし動きはヌルサクでドキュメントの拡大縮小ページめくりも思いのままだ。アップルペンシルで絵も描ける。もちろんフルカラーだ、総天然色だ。それに豊富なツールも揃っている。持ってないし使った事ないけどきっとそうに違いない。

一方電子ペーパータブレットはそういう類いのデバイスではない。 画面を見るのは辛いけどクラウドから書類を落としてそのまま読みたい、でもいちいち印刷するのは紙がなんか勿体ない…紙代の方がタブレットより安いけど、という殆ど意味の分からない欲求を満たすためにあるデバイスだ。なんなら近頃のBOOXはAndroid9.0が入っているので好きな電子書籍アプリを入れて本も読める。

外観やフィーリング

f:id:korora:20200703202839j:plain

外観はこんな感じだ。

ネット上のレビューを読むと、Boox Note2よりNova 2のレビューが圧倒的に多いし評判も良い。 Noteにしなくて良かったという声すらあった。10.3インチのNote2は人によっては大きすぎるらしい。 そもそも電子ブックリーダーの大部分は文庫本サイズかそれより一回り大きいくらいだ。本の代わりに持ち歩くなら、7.8インチのNovaぐらいの方が丁度良いのだろう。 けれど、Note2はRAMを4ギガも搭載している。Nova2は3ギガだ。 値段は2万円ぐらい違うので最初は迷ったが、A4のドキュメントを読むのに使いたかったので最終的にNote2に決めた。

公式のショップで購入したら、その翌日に正規販売店のFOXで国内販売が始まってしまった。 公式で買う方が安いが(58,000円位だった。でも後日税金を2,500円追加で徴収された)、もの凄く差があるわけではないので今買うならFOXでいいのかも知れない。サポートもしてくれるだろうし。 公式で買うと、電子ペンの芯、純正カバー、液晶保護シート2枚がおまけでついてくるのだけれど、液晶保護シートは瞬殺で貼るのに失敗し、2枚とも無駄になった。 ミヤビックスのペーパーライクフィルムでも買おうかと思うけど、また失敗するかも知れないと思うとなかなか手が出ない…

f:id:korora:20200703211946j:plain
純正カバーを閉じたところ。ペンがさせる。磁石だけでくっつけるSurface Penなんかはこれまで何度も無くしているけどこういうタイプなら無くさなそう。マイクロソフトもタイプカバーにペン用の輪っかをつけて欲しい…

ちなみに純正カバー、デバイスを粘着テープで固定する。これが嫌な人はオプションのMagnetic Wake-UP Protective Caseを買う要がある。自分が買った時はそんな選択肢があるなんて気がつかなかった。でもいいんだ。純正カバー一体感半端ないからな。もう全く剥がれる気がしない。将来手放す事になったらつけたままこれごと売るしかないな…

とりあえず電源を入れて、公式のインストラクションに従ってGoogle Playを有効にする。で、EvernoteとOneDriveとVivaldiを入れる。 早速Vivaldiを立ち上げてTweetdeckを開いてみる。

www.instagram.com

意外な事に、普通に使えるレベルで動く。むしろ画面大きいし快適… 電子ペーパーは画面書き換え遅いしとにかく用途を割り切れ、色々期待するとガッカリする、などなどネット上では散々言われていたんだけれど、これは嬉しい誤算。電子ペーパーAndroidタブレットAndroidとして普通に使える時代は既に来ていたのだ!ちなみに画面の書き換えスピードはアプリごとに設定できる。ブラウザを使う時は書き換えスピードが比較的速いP2モードにするといいと思う。若干のもたつきはあるけれど、画質とのバランスがいい。

電子ペーパーとしての使用感

ドキュメントは主に公式のリーダーで読む。 公式のリダーとノートアプリは快適で、遅延も気にならない。 電子ブックもepubがダウンロードできるなら、epubを本機に転送して公式のリーダーで読むのがおすすめ。Google Playのストアアプリは普通に使えるレベルとは言ってもやはりもたつきがある。 漫画は基本epubを落とせないのでKindleやPlay Booksアプリをインストールして読む。 ページめくりが若干もたつくけれど、さすが電子ペーパー、白黒印刷の表現はとても美しい。この時だけはP2モードではなく通常モードで読むのがいい。

f:id:korora:20200703235420j:plain
これはGoogleリーダー (魔界の主役は我々だ!の1巻を表示してます)

余裕で見開き表示できる。フキダシの拡大も必要ない。

その他、一つの電子ブックストアに縛られないというのは個人的には大きなメリットだと思う。色んなショップで電子書籍を買っている人は複数のショップのアプリを入れてしまえば全て電子ペーパーで読めるし、特に日本のKindleは洋書に弱い。中でも英語圏以外の電子ブックをその言語圏のストアで手に入れている人は、BOOXシリーズはかなり有力な選択肢だと思う。

電子ペーパーの特徴として、電池持ちの良さもある。使い方にもよるかも知れないけれど、1週間ぐらいは普通に持つ。 最初は30秒で画面がスリープする設定になっているけれど30分ぐらいにしても全然平気。画面を表示させたままその辺に置いておけばもう紙そのもの。レシピやメモ、作業手順書などを表示させるのにも向いていると思う。

そういえば、この端末、ワコム互換のペンが付属していてメモもとれる。筆圧は4096段階。メモは前述した公式のメモアプリで取る。 遅延は若干あるけれども書き味は良くわりと思い通りの線が書ける。色は白、グレー3階調、黒の5階調と、カラーディスプレイで見ると表示される赤、緑、青が使える。 MDノートに万年筆で書くようなと言うと言いすぎかも知れないけれど、画面が綺麗なのでくっきりと美しいメモがとれる。 字が下手でも大丈夫。万年筆っぽい満足感みたいなものは感じる。 あと、なんか気軽に取り出してメモが取れる。軽いタブレットだからか、それとも白黒だからか?スリープさせずにつけっぱなしでも電池の減りの心配もしなくていい、というのも心理的なハードルを下げているかも知れない。

f:id:korora:20200703211940j:plain

とったメモはEvernoteなど何種類かのクラウドに同期できる。 同期中は操作できないからメモを閉じる度に同期する設定にすると鬱陶しい。 だから基本は時々手動で同期する程度が丁度いいけれども、ないよりはマシ。

さいごに

そういうわけで、電子ペーパーとしてはBOOX Note2はオススメ。かなり気に入ってる。 ただ、はじめに書いたように、iPadで事足りる人には必要の無い端末。そもそも用途が限られていて、スマホタブレットみたいに何となくずっと見ている用途には向かない。 それってスマホ中毒じゃん!といえばそれまでだけど、明確な目的がある時以外は使い道がない事に物足りなさというか、寂しさめいたものは感じる。活字漬けにならない限りは使っている時間がスマホほどは長くないので、費用対効果とか考え出すと辛くなるかも。でもこのデバイスの価値はそこじゃない。目に優しい、紙っぽい質感でモノクロのものが綺麗に表示できる、電池持ちがいいので画面長時間表示しっぱなしである意味紙みたいに雑に扱える、おまけにAndroidがそれなりに動くという部分に価値がある。まあ、できればぽちる前に実機は触って試した方がいいとは思うけど、個人的にはオススメなガジェットです。

↓これはアマゾン。