Driving Force GTをMacで使ってみた
職場ではWindowsでも、実は家にはMacも持っていて、そのマシンでEuro Truck Simulator 2 (以下ets2)をプレイしている。 Macにも対応している良心的なトラックシミュレーターで、ヨーロッパのいろんな国を走れる。ヨーロッパ好きならまじ最高なゲームです。ただ走って目的地で車庫入れして終了というのが基本ルールだけど走ってるだけで楽しい。
ただ、キーボードやゲームパッドでハンドル操作するのが難しい。長いカーブとか同じ角度で保つなんて無理。カーブの度にふらつくのは結構なストレス。それに走るのは普通の道や高速道路なので、車の免許を持ってて運転したことある人はモヤモヤしか感じない。
そこで「よし!ハンコンを導入しよう!」ということになるわけですね。
対応機種がない
「ハンコン Mac」で検索すると使える情報が何一つ出てこないのはご存じの通り。日本語の公式で唯一Mac対応を謳っているのはロジクールのG29のみ。けれども結構高い。シフターと合わせて四万円台後半。
- 出版社/メーカー: ロジクール
- 発売日: 2015/06/25
- メディア: Personal Computers
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クラッチペダルもついてるし格好いいから一瞬私財を投げうってポチってしまいそうになったけど、そこは何とか理性で押しとどめた。で、後になって気がついたけど、トラックはシフトがめちゃめちゃ多いから6速のシフターを買っても足りないのでした。そういうわけでゲームと言っても自分たまにトラックを運転するぐらいっすよという人はドライビングフォースGTのシーケンシャルシフターで正解なんじゃないかと思う。 日本のサイトを検索しても埒があかないので、色々英語のキーワードを使って検索していると、ようやく海外のいくつかのフォーラムでこの機種がMacで動くという証言が見つかった。ここなんか結構心強いかも。そういうわけで中古価格もこなれていて、折しも近所の中古店で7000円で売られていたのを、まあ、もしダメならVMwareのwindowsで使えばいいやぐらいの気持ちで購入した。
実際の動作
で、ここから具体的な話になる。
ドライビングフォースGTをMacに繋げると、次のような感じで動作する。
まず、ACアダブタを繋げてマシン本体にUSBを挿した途端、キャリブレーションの為にステアリングホイールがぐりぐり回り出す。これが結構なスピードとトルク感で右に左に回るので、ネクタイなんかしてたら絡まって死ぬんじゃないかと思う。髪の長い人やお子さんを膝に乗せている人、赤ちゃんを抱っこ紐で抱えている人も注意。巻き込まれたら怪我すると思う。
で、デバイスが静かになるのを待ってets2を起動すると、「新しいコントローラーを検出しました」と表示され、ふつうに認識される。通常のゲームパッドは有志の作ったドライバーを入れないとMacじゃ全く認識されなかったのである意味感動である。
ただし、単にmacにつないだだけだと、次のように機能に制限のついた状態になる。
・ハンドルの回転角は200°(200°でゲーム側の回転角がmaxになる)
・シフターが使えない
・くるくるホイールなどいくつかのボタン類が使えない
・一部使えるボタンもある
まあプレイできないこともないんだけど、ハンドルをちょっと触っただけでゲーム内ではグワッ!と曲がるのでなかなか大変だ。900°回るハンドルなのに何で初期設定が200°なんだ!そしてロジクールのプロファイラはMacではドライビングフォースGTをサポートしていないという…
しかし世の中には親切な人がいるもので、このホイールの回転角を900°に直し、他の反応しなかったボタンを有効化してくれるプログラムというものがある。 それがこれ。
FreeTheWheel https://github.com/jackhumbert/FreeTheWheel
というわけで、早速こいつをダウンロード(正確にはクローンという。gitというコマンドを使います)して走らせてみよう。
FreeTheWheelの導入手順
手順としては、まずアプリケーション > ユーティリティ の中の 「ターミナル」を起動する。
で、まずはFreeTheWheelをクローン。
git clone https://github.com/jackhumbert/FreeTheWheel.git
gitコマンドが使えない人は mac gitとかで検索して何とかしてください。 フォルダができてその中に全てダウンロードされるので、そのフォルダの中に移動。
cd FreeTheWheel
最新バージョンはG29をサポートし、他のホイールの対応部分が壊れたかもとかコメントしてある。なので、壊れる前のバージョンに戻す。ここらへんのコミットがいいかな。
git checkout 6c2e3c3cac921bec883dec72dd66b98b5c74971a
で、プログラムをビルドする(makeコマンドが動かないという人も検索したら解決すると思います)。
make
makeが終わったら、ハンコンにACアダプタが挿さっていてUSBも接続されてる状態で、以下のコマンドを実行。
ちなみにこのコマンドはハンコンを繋ぐ度に実行しなければいけないらしい。
./FreeTheWheel
これで完了。
これでets2を起動して、コントローラーの設定をやり直せば900°認識してシフトレバーや他のボタンも使えるようになる。
フォースフィードバックについてはこちらの方の記事が素晴らしいので、これを参考に各自頑張ってみて下さい。でも自分の環境でもちゃんと利いてるのかよく分からないんだけど…
underwoodmac.cocolog-nifty.com
そういうわけで、macでハンコンやりたい!という方の参考になればと思います。
ただここで書いたようにうまく行かなくても僕の方ではどうにもできないんで、あくまで自己責任でね!